Azure Site Recoveryの情報はみなさんもうチェックされましたでしょうか?かなり前からSystem Centerに注目してやってきておりますがここにきてやっと「System Centerを使ってAzureを連携させることでハイブリッドクラウドの良さが活かせる」機能が発表されましたね。前からずっと「なんでできないんだろう、できたらいいのにな」と思ってましたので「やっと」という表現にさせてもらいます。それだけ待望でしたよ、ということで。
Twitterではリンク紹介してましたが、改めて。
- Implementing Enterprise-Scale Disaster Recovery with Hyper-V Recovery Manager, Network Virtualization, and Microsoft System Center 2012 R2 | TechEd North America 2014 | Channel 9
こちらにPowerPointのスライドも公開されています。
ざっと内容を抜粋すると以下のような感じです。私の勝手な解釈も含まれてますので正確じゃないと思います。注意してください。
- 今までのHyper-V Recovery ManagerはSCVMMで管理されたオンプレミスからオンプレミスへの複製(Hyper-V Replica利用)とAzureからの自動化だった。
- 複製対象としてAzureが利用できる。同時に名称が変更になり、Azure Site Recoveryとなる。
- 複製間隔は最短30秒。
- ほんの数クリックで実環境に影響を与えずに構成でき、災害から回復可能となる。
- フェールオーバーでき、フェールバックできる。
- 仮想マシンは当初、VHD(X)のみ複製および同期され、仮想マシンは作成されない状態となる。これにより、コストを抑えられる。
- テストフェールオーバー、あるいはフェールオーバーした段階で仮想マシンが作成され、複製されているストレージのコピーと紐付けられ、起動される。
- テストフェールオーバー時には独立したネットワークに仮想マシンを配置し、同一ネットワーク上にテストクライアントを配置することで完全に独立した環境でフェールオーバー後のテストを実施できる。
- ネットワークはオンプレミスの仮想ネットワークとAzure上の仮想ネットワークを「Map」することで連携可能となる。
- フェールオーバー時には同時にフェールオーバーすべきグループや、グループ毎の依存関係(順番)を指定できる上、追加のステップ(例えば手動でメールを送信するようなタスク)も構成できる。
- リカバリアクションは以下の4つ
- テストフェールオーバー
- 本番環境には無影響で仮想マシンをAzure上にリカバリする。
- 仮想マシンは独立した環境に立ちあげられる。
- 予定されたフェールオーバー(Planned Failover)
- 本番環境で仮想マシンを停止し、差分を送った上でAzure上に仮想マシンを立ち上げる(データロス無し)
- 本番環境の操作無しの予定されていないフェールオーバー(Unplanned Failover without primary site operatoins)
- 本番環境に到達できない場合に仮想マシンをAzure上で立ち上げる。
- データロスがおそらく発生する。
- 本番環境の操作有りの予定されていないフェールオーバー(Unplanned failover with primary site operations)
- 本番環境の仮想マシンのシャットダウンと差分送信を試みる。
- その上でAzure上で仮想マシンを立ち上げる。
- テストフェールオーバー
- フェールバックも非常に簡単な操作。
- ダウンタイムを少なくすることを優先するか、リソース消費を抑えることを優先するか選択可能。
- フェールオーバー時にはそのレポートをExcel形式でダウンロード可能。
- 複製およびフェールオーバー先は地理的に近い場所を選択可能。
このセッションだけでは「どうやって構成しておいた仮想マシンがAzure Site Recoveryの対象にできるのか?」など不明点もありますが、何にせよ「簡単にAzureとオンプレミスで仮想マシンを行ったり来たりできる」ようになるというのは素晴らしいです。
これが実現できるのはオンプレミスとAzureが同じ機構になっているからであり、Windows Server + System Centerだからであり…、これからもどんどん良くなっていくのであろうという期待感が持てますね。
まだプレビューを利用するにもメールでの申し込み…といった段階のようですが、早速検証を計画しています。
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